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この文章は湖水地方の旅行期の続きです。
よろしければ6/14からお読みください。
[2.To North]
駅前にはスーパーマーケット(後にこの町唯一のスーパーだと知る)と貸自転車屋があった。
僕はとりあえずひっそりとした貸自転車屋に入る。
旅のはじまりには情報が不可欠だ。
店内に客はおらず、店主が一人黙々と自転車を整備していた。
案の定壁にはこの周辺の地図が数多く並んでいて、僕はその中の一冊を手に取った。
サイクリング用の地図だろう、細かく地形が書き込まれていてちょっと難しかったけれどそれを購入した。
ようやく今自分がどのあたりにいるのか知る。
別段どこに行くあてもなかったのでとりあえず北に進路をとる。
あてはないが目的地は必要だったので、Grasmereという村まで行ってみることにした。
距離的にも遠すぎず、近すぎずな気がしたからだ。
店主に自転車でどのくらいかかるか尋ねたら、2時間はかからないくらいだと言っていた。
手始めにはちょうどいいくらいかもしれない。
それに道は一本道でわかりやすかった。
店主にお礼を言って僕は駅を後にした。
Windermereは実に勾配の多い町だった。
殆どの道は急な坂でできていて、たしかにこれじゃ疲れるなぁ…と思いながら坂を下る。
Grasmereまで8マイル。
A591線という車道を走った。
この地方にはたくさんの細い道や山道、オフロードがあるが流石にオフロードは自分には向いていないと思ったので、舗装されている車道を選んだ。
左側にはこの地方最大の湖、Windermere湖が広がり、右側は斜面になっていて牧草地か林か、といった感じだ。
天候に恵まれ、どこまでも青い空が広がっている。
すごく気分がいい。
僕は快調に自転車を飛ばす。
しばらくすると街並みが見えてきた。
…ここがGrasmereだろうか?
何十艘もボートが停泊している湖畔は観光客で賑わっていた。
この地方の町には必ずと言っていいほど旅行者向けのインフォメーションセンターがある。
まずはそこにいってみた。
そこでようやくここがAmblesideという町だと知った。
湖の北のほとりにある比較的大きな町だった。
インフォメーションセンターの女性があと数マイルでGrasmereだと教えてくれる。
僕は少し休憩してからさらに北に進路をとった。
美しい景色にしばしば僕は足を止め、数多くの写真を撮った。
実にこの旅で撮った写真は300枚近くに上る。
ほとんどはこの美しい自然の風景か建物だ。
自転車を持ってきて本当によかった。
何故なら車やバスではこんなに自由に立ち止まることは不可能だし、徒歩だけではこんなに長距離移動はできないからだ。
なにより、自分の力で旅をしていると言う満足感がたまらない。
バスのツアーでは自由時間は限られてしまうし、名所しかいけないだろう。
それにツアー費用は僕にとってとても高い。
だから僕はなるべく普通のツアーでは行かなそうな場所を望んだ。
ツアーならば、年を取ってからでも楽に行けるだろうから。
Windermere湖からしばらく離れると、今度はGrasmere湖が木々の間から見えてきた。
小さくて静かな湖だった。
村の入り口には看板が立っていたので、僕はここまで来た証として写真を撮っておいた。
通りすがりの3人の女性に撮ってもらった。
歩いてここまで来たのだろうか…
村の中心に着く。
本当に小さな村だった。
それでもなんとか観光でもっているようで、殆どの商店は観光客向けのカフェや土産物屋だった。
Grasmereはワーズワースの愛した村だ。
土産物屋にも関連したスーベニアが目立つ。
あとは…どこに行っても「ピーターラビット」だw
Miss.PotterがLake Districtに残した遺産はとても大きい。
彼女のおかげでこの地方は英国有数の観光名所となった。
しかし僕は特にそのあたりには目もくれず、ひたすら村の中を徘徊する。
村の外れに辿り着いた頃には16時近くになろうとしていた。
お茶の時間だ。
湖のほとりにひっそりと、隠れるように小さな看板があった。
どうやらティールームらしい。
…といっても屋根はなく、湖畔にテーブルと椅子が並べられているだけの簡素なお店だった。
年代物の掘っ立て小屋に店主がいてそこで紅茶とスコーンを注文する。
予想外に多くの種類の茶葉が置いてあって、なんと僕のお気に入りのLover's Leapがあった!
迷うことなくそれを注文し、スコーンはジャムとクロテッドクリーム付を選んだ。
俗に言う「Cream tea」というスタイルだ。
16時のお茶には相応しくないのかもしれない(本来なら16時はAfternoon tea。まぁこのご時世誰も気にしませんがw)
が、実に満足のいくティータイムだった。
この店のスコーンは少々僕には甘すぎたけれどね。
レーズン入りの甘くないスコーンにラズベリージャムとクロテッドがたっぷりとサンドしてあるタイプ。
既にサンドしてあるのは屋外で簡単に楽しめるようにだろう。
紅茶は文句なくおいしかった。
よくよく思い返せば、この国に来て初めてようやく紅茶屋でお茶を飲んだ。
実に英国到着から2か月後のことだ。
ロンドンではまだ達成されていない。
既に都市ではカフェのほうが主流になっているからだろう。
まぁカフェにもましてパブの多さにうんざりするがw
帰ったらロンドンでも探さなければならないな。
風が少し強かったので湖畔から少し離れた木陰に陣取る。
貸ボートもやっているらしく、湖畔ではさっきの店主がボートを操作していた。
ちなみにここに限った話ではないが、どこを見ても若い客は少ない。
老カップルか壮年層のご婦人グループばかりだ。
一人旅の20代アジア女性なんて、どこに行っても僕ひとりきりだった。
まぁそんなこと全く気にしなかったけれど。
一人で40分以上お茶を楽しんで(僕にしては実に短いティータイムだが)、この隠れ家的な店を後にする。
それから町の中を流れる小さな川沿いに散歩をし、小さな村の学校の中を通り抜け、
このささやかな旅に満足した僕は、帰路に就くことにした。
実にリッチな旅だと思う。
他人からしてみれば、ただお茶をするためだけに何マイルも、何時間もかけてこの村に到着しただけに思うだろう。
だけど僕にはとても自由でリッチな時間の使い方だった。
文句なく僕はこのプランを満喫した。
一人旅、もしくは相当の理解者でないとこんな旅はできないだろう。
帰り道はほとんど足を止めずにひたすら疾走した。
何故ならB&Bの予約した時間が迫っていたからだ。
それに行きに下り坂が多かったということは…帰りはもっと疲れるということが容易に想像できたからだった。
Windermereは町全体が高台にある。
どこから帰ってくるにしても(Kendalを除く)急な上り坂が待ち受けている。
自転車乗りにとっては実に悩ましい造りだ。
散々走り疲れて最後に待ち受ける関門と言っても過言ではない。
最後の最後は走ることを諦めて転がして帰った。
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「イギリスは俺の嫁」をリアルで実現できたエリザベス一世を心の底から羨ましがっている。でもちょっと最近イタリア語に浮気中.
Volere rimanere l'Italia in futuro! (´∇`)
今はロンドンでまったりと大学生やってるよ!趣味は英国内をチャリ旅行ひゃっほいn(´∇`)n 趣味は紅茶とお菓子を焼くこととヴァイオリン。そんなかんじでよろしく!
Just crazy for the UK more than anything alse. I envy Elizabeth I because she could got married with the UK!
I'm now a uni student in London. My hobbies are cycling, baking cakes and having tea and playing the violin :-)