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この文章は湖水地方の旅行期の続きです。
よろしければ6/14からお読みください。


[7.Fortunately...]

朝来た道を、考え事をしながら戻る。
やはりさすがに疲れた。
なんとかあの山道を使わずにWindermereの近くまで帰れないものか…
僕は楽に帰る方法を必死に模索した。

139.JPG30分くらい走ったところで、僕は機関車の駅を発見する。
なんとか乗れないものか?
と考えた僕は大急ぎでチケット売り場に行き、時刻表を確認して愕然とした。
つい今しがた最終便がでてしまったところだったのだ。
…まぁそんなに大した距離を移動しない列車だったからそんなに惜しくはなかったけれど。
すごすごと去ろうとすると駅から日本人の観光ツアーがバスに戻ってきた。
向こうから日本語で話しかけてきて僕はすごくびっくりした。
何故だろうと思ったら、リュックサックからかつての同僚にもらった成田山の交通安全のお守りがはみ出ていた。
彼らは10日間でエジンバラ~湖水地方~ケンブリッジ~ロンドンを旅するツアーなのだそうだ。
そりゃまた…強行軍というか…移動ばっかで大変だろうなぁ…なんては口には出さなかったが。
彼らも口々に英国の自然の美しさを称えていた。
そんな素晴らしい国にあと10か月もいられる僕は幸せ者だ。

彼らと別れてからすぐ僕はまた走り出した。
とりあえず先に進まなければ…
駅のあったBackbarrowから少し進んだところに大きな分岐点があった。
行きはたいして気にも留めなかったのだが、そこには水族館と船着き場の看板があった。

ん…船着場?

僕はそこでピンと閃いた。
どうやら僕の頭はまだ疲れていなかったらしい。

たぶんこの船着場とはWindermere湖の遊覧船のことだろう。
ということは…行きに通過したBowness港に停泊する可能性があるんじゃなかろーか。
もしもそうだとしたら、僕はあの山道をすべてショートカットしてWindermereのごく近くまで戻ることが可能だ。
すべてが不確かだったが、僕はこの思いつきに賭けてみようと思い、大急ぎで地図を確認した。
どうやらここから船着場まで1マイルもなさそうだ。
もしもだめだったら引き返せばいい。
運を天に任せて僕は朝とは違うルートを必死に走った。

道はすごく細い山道だった。
とても船着き場に続いてるとは思えなくて、僕は道を間違えたんじゃないかと何度も不安になった。
それでも信じて進むと、20分くらいして小さな船着き場が見えてきた。
そこはLake sideという湖の南端だった。

166.JPGあたりを見渡すと、今まさに船が出発するところだった。
そしてちらっと視界に入った時刻表を見ると(実に数行しかない簡単な時刻表だった)

…最終便!?

僕は大慌てで桟橋にいたクルーに声をかける。
「最終便なんですか!?」
「そうだよ?乗るの?」
「すいません!乗せてください!」
「ああいいよ♪」
「あ、でもチケットまだ買ってない!」
「いいよ、特別に中でお金もらうから。どこまでいくの?」
「あっ…えっと…ボウネスっていきます?」
…先に行き先を確認するべきだったな。
「ああ、ボウネスね。もちろん行くよ。さぁ乗った乗った!」

もしBownessに行かない船だったら僕はどうするつもりだったんだろう…
僕は自分の運の良さに感謝しながら大急ぎで遊覧船に乗り込んだ。

あと数分遅かったら、僕は絶対にこの最終船に乗れていなかっただろう。
そして無駄足を踏んだ挙句、ほうほうの態で朝来た丘を戻らなければならなかっただろう。

船に揺られながら僕はこの幸運を思い返す。

148.JPG機関車に乗れていなくてよかった。
こっちのほうがずっと長距離移動できたから。
あの分岐点で看板に気付いてよかった。
そしてそこですぐにBownessの港を思い出してよかった。
もし気づくのが少しでも遅かったら間に合わなかっただろう。
Lake sideの細い道を引き返さなくてよかった。
ちょっとでも引き返していたら間に合わなかっただろう。
そもそも、この時間にHolker Hallから出発してよかった。
あと10分でも遅かったら間に合わなかったのだから。

おかげで、たったの30分で僕はBownessに戻ることができる。


165.JPG船旅は実に快適だった。
僕はヴァルハラをくくりつけると船先のデッキに陣取った。
気分も眺めも最高だ。
二人の子供もやってきて、僕は子供と遊びながらこの思いがけないクルーズを満喫した。
湖から眺める湖岸というのもまた美しかった。


 ***

158.JPG17:20。
船はBowness港に着岸した。
予想以上に早くWindermere近辺に戻れてしまったので、しばしBowness内を散策することにした。
この町にはかの有名なピーターラビット・アトラクションという観光地がある。
日本人観光客ならだれもが足を運ぶとB&Bのオーナーは言っていたが…
僕はそこまで興味がなかったので結局最後まで足を運ぶことはなかった。
建物の前だけ通り過ぎたけどね。
僕はそのままほとんど歩いてWindermereまで戻った。
なぜなら道のほとんどが上り坂だったからだ。
それに時間もたくさんあったので、ゆっくりと周りの建物を鑑賞しながら帰った。


166.JPGそれでも18:45頃には無事宿に辿り着いたのだった。















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この文章は湖水地方の旅行期の続きです。
よろしければ6/14からお読みください。


[5.The Most Severe Way]

6/11(水)。
095.JPG朝食は8:15から。
僕は7時過ぎに起きていつものように朝のニュースに目を通す。
天気も悪くないようだ。

ダイニングに行くと既に一組の宿泊客が席に着いていた。
僕の席はどこだか分からなくて奥のキッチンを覗くと、オーナーが案内してくれた。


朝食はtraditionalなFull English Breakfastだ。
僕ははじめて体験する。
まず数種類のシリアルから好きなものを選んで、それとミルク、オレンジジュースがやってくる。
096.JPG食べている間に紅茶かコーヒーが現れて、それからトースト(ホワイトかブラウンか選べた)を注文する。
トーストが来ると最後に大きな皿に盛られた目玉焼き、マッシュルーム、茹でトマト、ビーンズ、ベーコン、ソーセージがやってくる。
これを毎日食べてたら僕は丸々太るに違いない。
たっぷり45分かけて僕は完食した。
「おー、全部食べちゃったんだ!」とオーナーも嬉しそうだった。

お礼を言って部屋に戻る。
さて…今日はどこへ行こうか。
フロントにあったパンフレットをいくつか持ってきて、比較的ここから遠くない場所で興味の湧く場所を探す。
その中で一つのパンフレットが目にとまった。
「Holker Hall」
美しい庭とお屋敷の写真が表紙のその場所は、ここから20マイルほど離れた場所にあった。
少し遠すぎた気もしたが、道はそんなに難しくはなかった。
ざっと考えるに2~2.5時間くらいで到着するだろう。
せっかくのサイクリングなので僕はこの長距離(僕の人生の中で最長)の旅をすることに決めた。
大半の荷物は宿において身軽になった僕はダイニングに顔を出す。
「今日はどこに行くんだい?」
「たぶん、ホーカーホール。…すっごい遠いけどね」
「そりゃあ遠いなぁw」
「まぁ2時間くらい考えてるけど。とりあえずがんばってみるの」
「ははは、いってらっしゃい。気をつけてね」
キッチンで洗い物をしていたオーナーにさわやかに見送られ、9:30頃出発する。


 ***

Holker Hallは昨日とは正反対の南にある。
Windermere湖の南端からさらに数マイル南に走らなければならない。
果たしてこの行程をすべて僕は自力で行けるのだろうか。
行けたとしても…帰る体力は残っているのだろうかw
色々不安は残ったが、とりあえずどうにでもなると思い、僕は急な下り坂を細心の注意を払って下る。

177.JPGWindermereの南にはBownessという小さな町が隣接している。
Windermere湖を上下につなぐ遊覧船の停泊地だ。
朝から多くの観光客で港は賑わっていた。
そこから先はいよいよ林に囲まれたいくつもの丘を越える林道だ。
空は青く晴れていたが気温は低い。
17,8度くらいだろうか。
実にすっきりとしている。走っていないと肌寒く感じるくらいだ。
右手に見えていた湖から道はだんだん離れ、両脇は深い林におおわれた。
同時に道幅も狭くなってきて、すれ違う車の量も極端に減った。

僕は昨日のような道を想像していたのだが…甘かった。
道は舗装されていたがデコボコしていたし、なによりも坂の多さに辟易した。
平らな部分はほとんど無いと言って等しい。
はじめは上り坂もがんばって走っていたが、あまりにも急な勾配の坂は歩かなければならなかった。
そのかわり下り坂では思いっきりスピードを出して下った。
デコボコ道なのでギュッとハンドルを握って、体をまっすぐにしてバランスをとる。
転んだら頭を打って間違いなく死ぬだろうし、カーブの先に対向車がいたら撥ねられて死ぬだろうし、
とにかく自分の運を信じて傾斜角15%は軽くありそうな坂を下ったのだ。
その勢いを利用しなければ、次の長い上り坂の殆どを歩かなければ登れなかったからね。

途中には何回かわかれ道があった。
そのたびに僕は地図を確認するために少し休息をした。
2Lの水を持ってきて正解だったかもしれない。

1時間と少し走ったころだろうか。
いい加減坂にうんざりしてきた頃に、ようやく視界が開けてきて林が終わった。
道も広く、フラットになる。
地図で確認するとOld backbarrowに入るあたりで、2/3くらいの行程を過ぎたあたりだった。
A592からA590というさらに広い車道に乗り換え、しばらく快適に走る。
既にに湖の南端からは離れていたが、湖に続く川に並走する道だった。
と、急に右側からありえない音が聞こえてきた。
「シュッシュッシュッシュ…」
馴染みはないが有名な音だ。
木々の間からゆったりと流れる煙も見える。
僕はしばし走るのをやめて川沿いをゆっくりと走る蒸気機関車を眺めた。

このあたりから、分岐には「Holker Hall」の看板を見るようになった。
これでもう地図を見なくても行ける。
小さな農村を通り抜けると、そこからまた狭い林道を少し走った。
今度の林道はそんなに厳しくなかったので、僕はそこまで命の危険を感じることはなかったw
右手には広い広い牧草地が広がっていた。
やがて右手に長い壁が現れた。
Holker Hallの敷地なのだろうと勝手に想像したが、実にその予想は的中した。
宿を出てからちょうど2時間。
11:30に僕は無事Holker Hallに辿り着いたのだった。

 

[6.Holker Hall]

114.JPGなんの下調べもせずにやってきた僕は、ここが何なのかすら知らない。
そもそも大きな門をくぐると、そこには草原の中に道が一本伸びているだけだった。
とりあえず…その道を進む。
道は大きくカーブしていて、ようやくその先に広い駐車場が見えてきた。
そりゃあそうだ。
ここまで車以外で来る観光客など殆どいないのだろう。
すみっこに小さな駐輪場を発見して実にほっとした。
チケット売り場を発見する。
庭と屋敷と…あとモーター博物館(w)すべてを見学できるチケットが10£だった。
学割もきいたので、せっかくだから全部隅から隅までみてやろうと思った。
まずは庭から見学をしよう。

128.JPG…と思って庭に一歩足を踏み入れたのだが…
そこは僕の予想をはるかに超えた広くて美しい庭だった。
屋敷の周辺の庭はシンメトリーに配置された典型的な欧風庭園だ。
実に計画的に草花が植えられている。
その先には計画的に置き石と砂利を配置したストーンヘンジがあり、その先の草原のてっぺんには日時計があった。
このストーンヘンジという様式は日本の庭園にも共通する何かがありそうだ。

屋敷の脇から裏手にかけてはさらに広大な庭があった。
どうやらここは英国でも有数の名園のようだ。
広い敷地内には噴水、川、蓮の咲く池、自然体の部分もあれば実に計画的な庭もある。
白い鳩しかいない鳩小屋に感動したり、庭をちょこちょこと歩く鶏を追いかけたりもした。
まるでお城の貴族になったかのような気分で僕は果てしない庭園を散策した。
僕は庭園様式に関しては疎いのでどう表現したらよいのか分からなかったが、素人目に見るだけでも十分にここの素晴らしさは実感した。
むしろうまく説明できなくて申し訳ない。
とにかく…すばらしかったのだ!!
僕の拙い撮影技術なんかではきっと実感することはできないだろう。
なにしろ庭を散策するだけで1時間以上かかったのだから!


歩き疲れて屋敷の前に戻ってくる。
少し休んで、今度は屋敷の中を見学する。
残念ながら屋敷の中は撮影禁止だったので、僕は記念に絵葉書を数枚買うにとどまった。


屋敷の中の雰囲気は是非公式HPで味わってほしい↓

http://www.holker.co.uk/metadot/index.pl?id=2171;isa=Category;op=show

 

138.JPG屋敷の中は本当に素晴らしかった。
時代錯誤も甚だしい。
そこには18世紀の様式そのままの数々の絢爛豪華な部屋が今も存在していた。
僕が語るよりも遥かにHPを見たほうが伝わるだろう。
まず一階にはエントランスルーム、書斎にドローイングルーム、ビリヤードルーム、ダイニングルームがある。
いたるところにこの屋敷の持主Preston家、Lowther家、Cavendish家の肖像画や写真が飾られている。
現在の7代目Cavendish公は別邸に住んでいるが、この屋敷が一番素晴らしいと言い一般公開するに至ったんだそうだ。
物理学者だったCavendish公の書斎には3500冊以上もの本が今も美しく並んでいた。

趣のある階段を上がると2階には素晴らしいベッドルームが数多くあった。
中にはQueen Maryの滞在したベッドルームや、暖炉や調度品がすべてウェッジウッド製のベッドルーム、侯爵の部屋などがあった。
その豪華さはもはや言葉では語りつくせない。
だからこれ以上の説明はHPに譲ろうと思う。
読めないかもしれないけれど、画像を見るだけでも十分にその素晴らしさは伝わってくるだろう。
なんせプロの撮ってる写真だからね!

じっくりとさらに1時以上間かけて僕は屋敷を堪能した。


それからカフェで少し休憩して、モーター博物館を見学して…
そう、実に興味深い車が数多くあった。
中でもブルーバードタイプ(ジェット機みたいな、スピードを競うための車。英国は国際大会で何度も優勝している)
は古き良き産業革命後の、急加速する文明の息遣いを感じることができた。
アレだね、サンダーバードみたいなかんじw
撮影不可だったのがとても残念だ。

 

さてさて。
実に4時間近くかけて僕はHolker Hallを隅から隅まで巡ってみた。
時計は15:30頃だったか。
これから…どうしようか…
またあのうんざりするような丘を2時間かけて戻らなくてはならないと思うと少し疲れた。
けれども、僕にはそれしか手段がなかった。
本当にアウトだったらヒッチハイクでも何でもしてやろうと思ったからね。
疲れた足を無理やり動かして、ヴァルハラに跨る。
晴れて涼しいのがせめてもの救いだった。
本当に天気には恵まれた旅だったんですよ!

この文章は湖水地方の旅行期の続きです。
よろしければ6/14からお読みください。


[3.Green Riggs]

088.JPG約束の時間の15分前位にB&Bの前に着いた。
町はとても小さいので、予約していたB&B「Green Riggs」は容易に見つかった。
これまた小さなB&Bでモーリーンの家と同じくらいか少し小さいくらいかもしれない。
とりあえず家の前にヴァルハラをくくりつけ、おそるおそる呼び鈴を鳴らす。

「ピンポーン」

……。

誰も出ない。
呼び鈴の脇にはインターホンみたいな装置があって「誰も出ないときにはこっちも押してください」と書いてあった。
なのでドキドキしながらそっちも押してみる。

「プルルルルル…」

どこかに電話をしてるような音がする。
きっとオーナーの携帯にでもつながるのだろう。
誰かが出てくれるのを期待しつつ機械音にじっと耳を澄ます。

…結局誰も出なかった。
もちろん家の鍵も閉まっている。
僕は疲れている。
ので、もう一回ダメもとで家の呼び鈴を鳴らす。

「ピンポーン」

…今度は家の中で何か物音がした!
ここのオーナーは耳が遠いのだろうか、それとも手が離せなかったのか?
そう思いながら誰かがドアを開けてくれるのをじっと待っていた。

「かちゃ」

軽い鍵の音とともに一人の男性が顔を出した。
とっさに僕は何を言っていいか分からなくて、とりあえずあわてて
「今日予約しているものですけど…」と名前を告げた。
まずは客だと理解してもらわないと、と思ったからだ。
ところが男性はちょっと怪訝な顔をした。

もしや…予約できていなかったか!?
それとも忘れているのか!?

あわてて僕は「今日から二泊予約してるはずなんですけどっ…」と付け加える。
男性はちょっと申し訳なさそうな、困った顔をした…

そして。

「私はここの客の一人です。今オーナーは出かけてます」

と…。

(゜Д゜)……。


そのあと二人して少し硬直していて。
そりゃそーだ。
男性客だって、僕を招き入れていいか戸惑うし、僕だって入っていいのか分からない。
ちょっと困った笑いが起きた直後、家の前に一台の車がやってきた。
「オーナーが帰ってきたよ」
彼に明らかな安堵の表情が浮かぶ。
そして車から顔を出したおじさんの
「あと2分まって!車とめてくるから!」
という、大きくて陽気な声に僕も心から安心したのだった。


 ***


「やぁ!早かったね!ずいぶん待っちゃった?」
「いえ…今ついたばっかりです」
「いや~、19時に着くって言ってたから家の庭いじりしに行ってたんだよ、あ~…コレ押した?」
と言ってインターフォンを指さす。僕が一回押したと言ったら、彼はあわてて自分の携帯を取り出した。
「あれ?あれれ?おかしいなぁ~。こわれてたのかな?」
と言って、彼自身でもう一回インターフォンを鳴らして試していた。
「あー、大丈夫、こわれてなかったw」
と言って、ようやく僕らは家の中に入る。
外からは想像できないくらい中は広かった。
地上3階、地下(たぶん)1階の小綺麗な家はその名の通りグリーンを基調とした可愛らしい家だった。
玄関にはたくさんの観光パンフレット、壁には大きな地図が貼られていた。
ダイニングに入るとさらに驚くことに、日本の地図が飾られていた。
よくよく部屋を観察するとところどころに日本の絵やカレンダー、日本語の本などが置いてある。
オーナーはかなりの親日家か…?
「なんでこんなに日本の地図とかあるの?」
「日本のお客さんも多いんだよ、特に日本の女の子の友達が多いんだ」
彼はそう笑いながら部屋を案内してくれた。

098.JPG僕の部屋はNo.1。
階段をあがってすぐの部屋だ。
小さいシングルの部屋だったけれど部屋すべてがブルーで統一されていてとても素敵だった。
「えーと、トイレとシャワーは真上ね」
「真上?」
オーナーは天井を指さす。
「あー、上の階かw」
「そうそうw」
僕は荷物を部屋において、まっさきにシャワーを浴びることにした。
Lake Districtは夏でも涼しい場所だけれども、僕は散々走ったせいでひどく汗をかいていたからだ。
簡素なシャワールームでも僕は十分に満足した。

さっぱりした気分でダイニングに顔を出す。
キッチンからオーナーが顔を出した。
「晩御飯は?」
「これからどっか食べに行こうと思ってるんだけど…どこかお勧めの場所はある?」
「そうだね~…ちょっとまってて」
といって彼は観光客用の簡単な町の地図を持ってきて、
「カフェなら…こことここ。パブのほうがいい?」
「どっちでもいいけど…パブがいいかな?」
「じゃあ、このQween'sっていう角のお店か…Grey Wallsだな。どっちもそんなに遠くないから」
と言って地図にマークしてくれた。
「あー、あと自転車ね、もし歩いてくんなら家の裏にいれちゃってよ、あそこだとほかのお客さんの車はいりづらいからさ」
「はーい」
家の裏手の物置のところに自転車をとめる。
僕がいつものようにチェーンを二つもかけようとしていると
「おー、ここらじゃそんなにカギ必要ないよw」
「そうなの?ロンドンじゃ泥棒が多いから、カギも二つないと盗まれちゃうもの」
「そうらしいねぇ~。でもほら、俺の自転車なんてカギかけてないし、それに…納屋だってときにはあけっぱなしさw」
なんて自慢げに納屋のドアをキイキイさせた。
田舎と都会じゃ、ここまで生活も人間性も変わってくるものだろうか。
この数日間で僕は深く実感することになる。
「じゃ、いってきま~す」
にこやかに手を振るオーナーと別れて、僕は小さな村の中心に向かった。

 

[4. Fisherman's Pie]

2,3分歩けばもうそこは街のメインストリートだ。
7時半を過ぎたあたりで、飲食店以外の店は殆ど閉まっていた。
ぶらぶらと散歩してQween'sの前に着く。
ちらっと店内とメニューをのぞいたが少し高そうだったので、もう一軒のほうを見てから決めようと思った。
そのまま駅のほうへ向かう坂を登る。
Graywallsはその名の通り重厚な壁が際立つパブだった。
こっちの雰囲気のほうが気に入ったので今夜はこちらで食事をしようと思う。

092.JPG入るとすぐにプレイルームがあり、年代物のビリヤード台で一組の男性客が遊んでいた。
その奥にカウンター、さらに奥がダイニングルームになっている。
僕はおもむろにカウンターのメニューをざっと眺めた。
Fisy&Chipsはどこにでもあるんだな…
僕はこの地方の料理を食べてみたかった。
おすすめメニューの中に「Fisherman's Pie」という文字を発見した。
説明書きを見るからに、たぶんこの地方の料理なのだろう。
僕はちょうどこっちに向かってきたマダムにこの料理と定番のジャックダニエルを注文した。

それから一番窓側の席に陣取り、しばらくバーの中を観察する。
平日だからだろうか、店内には数組の客しかいない。
観光客というよりは地元の人間のようだ。
一組の老夫婦が大きな真っ黒い犬を連れて僕の隣の席にやってくる。
おもしろいことに飲食店でもペットを連れて入れる店が多い。
老夫婦がビールを楽しんでいる間、彼はじつにおとなしくテーブルの下で寝そべっていた。

600a7033.jpegほどなくしてFisherman's Pieがやってくる。
山盛りのチップスにさやえんどう、そして大きなボウル。
このボウルの中身がメインなのだろう。
クリームソースの中にたっぷりとエビや白身魚、貝などの魚介類が煮込まれていて、
トップにはマッシュポテトがソフトクリームのようにうず高く積まれている。
本当にこの国はジャガイモだらけだな。
犬の羨ましそうな顔を無視してさっそくいただくことにする。

味は少し薄味だったけれど、魚介類は新鮮でとてもおいしかった!
とにかくボリュームがあるので僕は休み休み食べなければならなかった。
しかしこれのいったいどこが「Pie」だったのかは謎だった。
包まれていないし、Pieらしい部分はどこにもなかったからね。
もしくは僕の偏見なのかもしれないな。
もう少し勉強せねば。

21時過ぎには店を後にしてまったりと歩いて宿まで帰る。
この時期の日没は22時近いので外はまだ十分に明るかった。
部屋に戻ってテレビを見ながらベッドに横になる。
23時過ぎまで…何を見ていたんだっけ。
確かBBC1のドキュメンタリー番組だったな、それをみながら僕はいつしか眠りについた。

この文章は湖水地方の旅行期の続きです。
よろしければ6/14からお読みください。

[2.To North]

82e70770.jpeg駅前にはスーパーマーケット(後にこの町唯一のスーパーだと知る)と貸自転車屋があった。
僕はとりあえずひっそりとした貸自転車屋に入る。
旅のはじまりには情報が不可欠だ。
店内に客はおらず、店主が一人黙々と自転車を整備していた。
案の定壁にはこの周辺の地図が数多く並んでいて、僕はその中の一冊を手に取った。
サイクリング用の地図だろう、細かく地形が書き込まれていてちょっと難しかったけれどそれを購入した。
ようやく今自分がどのあたりにいるのか知る。
別段どこに行くあてもなかったのでとりあえず北に進路をとる。
あてはないが目的地は必要だったので、Grasmereという村まで行ってみることにした。
距離的にも遠すぎず、近すぎずな気がしたからだ。
店主に自転車でどのくらいかかるか尋ねたら、2時間はかからないくらいだと言っていた。
手始めにはちょうどいいくらいかもしれない。
それに道は一本道でわかりやすかった。

店主にお礼を言って僕は駅を後にした。


039.JPGWindermereは実に勾配の多い町だった。
殆どの道は急な坂でできていて、たしかにこれじゃ疲れるなぁ…と思いながら坂を下る。
Grasmereまで8マイル。
A591線という車道を走った。
この地方にはたくさんの細い道や山道、オフロードがあるが流石にオフロードは自分には向いていないと思ったので、舗装されている車道を選んだ。
左側にはこの地方最大の湖、Windermere湖が広がり、右側は斜面になっていて牧草地か林か、といった感じだ。
天候に恵まれ、どこまでも青い空が広がっている。
すごく気分がいい。
僕は快調に自転車を飛ばす。

ac246ebf.jpegしばらくすると街並みが見えてきた。
…ここがGrasmereだろうか?
何十艘もボートが停泊している湖畔は観光客で賑わっていた。
この地方の町には必ずと言っていいほど旅行者向けのインフォメーションセンターがある。
まずはそこにいってみた。
そこでようやくここがAmblesideという町だと知った。
湖の北のほとりにある比較的大きな町だった。
インフォメーションセンターの女性があと数マイルでGrasmereだと教えてくれる。
僕は少し休憩してからさらに北に進路をとった。


dd73c54c.jpeg美しい景色にしばしば僕は足を止め、数多くの写真を撮った。
実にこの旅で撮った写真は300枚近くに上る。
ほとんどはこの美しい自然の風景か建物だ。
自転車を持ってきて本当によかった。
何故なら車やバスではこんなに自由に立ち止まることは不可能だし、徒歩だけではこんなに長距離移動はできないからだ。
なにより、自分の力で旅をしていると言う満足感がたまらない。
バスのツアーでは自由時間は限られてしまうし、名所しかいけないだろう。
それにツアー費用は僕にとってとても高い。
だから僕はなるべく普通のツアーでは行かなそうな場所を望んだ。
ツアーならば、年を取ってからでも楽に行けるだろうから。

059.JPGWindermere湖からしばらく離れると、今度はGrasmere湖が木々の間から見えてきた。
小さくて静かな湖だった。
村の入り口には看板が立っていたので、僕はここまで来た証として写真を撮っておいた。
通りすがりの3人の女性に撮ってもらった。
歩いてここまで来たのだろうか…


村の中心に着く。
本当に小さな村だった。
それでもなんとか観光でもっているようで、殆どの商店は観光客向けのカフェや土産物屋だった。
Grasmereはワーズワースの愛した村だ。
土産物屋にも関連したスーベニアが目立つ。
あとは…どこに行っても「ピーターラビット」だw
Miss.PotterがLake Districtに残した遺産はとても大きい。
彼女のおかげでこの地方は英国有数の観光名所となった。
しかし僕は特にそのあたりには目もくれず、ひたすら村の中を徘徊する。

064.JPG村の外れに辿り着いた頃には16時近くになろうとしていた。
お茶の時間だ。
湖のほとりにひっそりと、隠れるように小さな看板があった。
どうやらティールームらしい。
…といっても屋根はなく、湖畔にテーブルと椅子が並べられているだけの簡素なお店だった。
年代物の掘っ立て小屋に店主がいてそこで紅茶とスコーンを注文する。
予想外に多くの種類の茶葉が置いてあって、なんと僕のお気に入りのLover's Leapがあった!
迷うことなくそれを注文し、スコーンはジャムとクロテッドクリーム付を選んだ。
俗に言う「Cream tea」というスタイルだ。
16時のお茶には相応しくないのかもしれない(本来なら16時はAfternoon tea。まぁこのご時世誰も気にしませんがw)
が、実に満足のいくティータイムだった。
この店のスコーンは少々僕には甘すぎたけれどね。
レーズン入りの甘くないスコーンにラズベリージャムとクロテッドがたっぷりとサンドしてあるタイプ。
既にサンドしてあるのは屋外で簡単に楽しめるようにだろう。
紅茶は文句なくおいしかった。
よくよく思い返せば、この国に来て初めてようやく紅茶屋でお茶を飲んだ。
実に英国到着から2か月後のことだ。
ロンドンではまだ達成されていない。
既に都市ではカフェのほうが主流になっているからだろう。
まぁカフェにもましてパブの多さにうんざりするがw
帰ったらロンドンでも探さなければならないな。

0b449a8b.jpeg風が少し強かったので湖畔から少し離れた木陰に陣取る。
貸ボートもやっているらしく、湖畔ではさっきの店主がボートを操作していた。
ちなみにここに限った話ではないが、どこを見ても若い客は少ない。
老カップルか壮年層のご婦人グループばかりだ。
一人旅の20代アジア女性なんて、どこに行っても僕ひとりきりだった。
まぁそんなこと全く気にしなかったけれど。
一人で40分以上お茶を楽しんで(僕にしては実に短いティータイムだが)、この隠れ家的な店を後にする。



それから町の中を流れる小さな川沿いに散歩をし、小さな村の学校の中を通り抜け、
このささやかな旅に満足した僕は、帰路に就くことにした。
実にリッチな旅だと思う。
他人からしてみれば、ただお茶をするためだけに何マイルも、何時間もかけてこの村に到着しただけに思うだろう。
082.JPGだけど僕にはとても自由でリッチな時間の使い方だった。
文句なく僕はこのプランを満喫した。
一人旅、もしくは相当の理解者でないとこんな旅はできないだろう。


帰り道はほとんど足を止めずにひたすら疾走した。
何故ならB&Bの予約した時間が迫っていたからだ。
それに行きに下り坂が多かったということは…帰りはもっと疲れるということが容易に想像できたからだった。

Windermereは町全体が高台にある。
どこから帰ってくるにしても(Kendalを除く)急な上り坂が待ち受けている。
自転車乗りにとっては実に悩ましい造りだ。
散々走り疲れて最後に待ち受ける関門と言っても過言ではない。
最後の最後は走ることを諦めて転がして帰った。

この文章は湖水地方の旅行期の続きです。
よろしければ6/14からお読みください。


[1. Departure]

「どのくらい自転車に乗っているの?」
「20年くらい」
前日の夕食でモーリーンは僕にそう尋ねた。
僕が自転車を買ったと言ったとき彼女はとても驚いていて、どうしてそんなもの買ったの?くらいに言っていた。
彼女はひどく心配していて、ヘルメットをかぶれだとか、ちゃんと走れるの?だとか、車道を走れるの?だとか・・・
そりゃあもう次から次へと問題点を口にした。
そのときの僕にはなぜ彼女がそこまで心配するのか理解できなかった。
けれども、ここにきてようやく謎が解ける。
英国では(もしかしたら他の欧州国でも)自転車を運転する人はそんなに多くない。
モーリーンもトニーも乗れないし、彼らの孫は12歳でようやく練習し始めたくらいだったからだ。
乗物というよりはスポーツに近いのかもしれない。
だから、日本ではほとんどの人が子供のころから自転車に乗れる、だからそんなに心配しなくていいよ、
とモーリーンに言ってやった。
それを聞いて彼女はようやく安心したようだった。


2c9f8a8a.jpeg10日の朝はとても早くに出発した。
前日に荷物をまとめた荷物は本当に少ない。
替えの下着と靴下にシャツ、ハンドタオル一枚とブラシ、BERKELEY、メモ帳、あとはカメラと貴重品。
非常食にはクッキー、そして大量の水。本当にそれだけだ。
なにせ自転車で旅をするわけだから荷物は軽いほうがいい。
何度も何度も電車の時刻を確認して7時半に玄関を出る。
家の脇からヴァルハラを出してくるとトニーが道でのんびりと煙草を吸っていた。
いってきますと挨拶をしてMarmora Roadを後にする。


ロンドン市街は既に迷うことはなかった。
標識の見方も方向感覚も十分に学んでいた。
時間には余裕があったので朝の通勤ラッシュを尻目にのんびりとEustonへ向かう。
9時少し前には駅に到着し、最近お気に入りのBERKELEYを一本吸う。
まだ煙草は止めてはいないけれど、それでもずいぶん本数は減った。
多い日でも日に4本、吸わない日だって少なくない。
吸わなくてもロンドンの空気は悪いから、既に肺は十分汚れていることだろう。

006.JPG発車30分前くらいには構内の大きなDeparture Boardの前に立つ。
僕の乗る電車はなかなか出発準備が整わないようで、結局出発15分前くらいにようやく乗ることができた。
ヴァルハラを転がしてホームへ急ぐ。
South West線は自転車用Coachがあったので僕はそれを期待していたんだが…
残念ながらVirgin線には専用スペースがないらしく、先頭車両の貨物置場に案内してもらった。
運転手さんと他愛のない会話をしてから、予約席に戻る。
残念なことに予約席は進行方向と反対向きの席だった。



007.JPGそうそう。
この国は後ろ向きに進むのを全く気にしない。
タクシーですら向かい合って乗る席が普通。
確かに馬車の時代から、向かい合う席が普通だったのかもしれない。
僕はあまり得意じゃないのでちょっと嫌だったんだけれど。
本当は乗り物が得意ではないので、反対向きだと酔ってしまうのです。
なんとか酔わないように窓の外をじっと眺めて、各席に用意されているラジオの音楽に耳を傾ける。
見慣れたロンドンの朝の情景はみるみるうちに遠く離れていった。


 ***


英国は本当に緑が豊かだ。
都市部を離れてしまうと、あっというまに牧歌的な景色が広がる。
日本では既に町と町は隣接し、街並みが絶えるということは殆どない。
しかしこの国では町と町の間には必ず草原か畑、牧場が広がっている。
見慣れない僕にはそんな単調な景色ですら貴重だ。
駅の近くにしか町は存在しない。
そんな景色をぼんやり眺めながら、僕は少しだけ浅い眠りについた。


c870a5c5.jpegどこかの町に着くアナウンスで飛び起きて、あわてて隣の席の老夫婦に尋ねる。
まだWiganだった。Lancasterまであと数駅だ。
僕はLancasterでLake District線に6分で乗り換えなければならない。
それがすごく心配だった。
Lancasterがどんなに広い駅か知らないし、何番線からLake District線が出ているのかも知らなかったからだ。
それにヴァルハラも乗せ換えなければならない。
そわそわしながら到着するのをひたすら待った。

12:35、定刻より少し遅れて列車はLancasterに到着した。
大急ぎでヴァルハラを貨物車両から出す。
なにより12:39には次の列車が来てしまうからだ!
それまでに乗り場を見つけてホームまで行かなければならない。
階段があったらどうしよう…とか、間に合わなかったらどうなるんだろうとか・・・
色々な不安が頭をよぎったけれども、もう何も考えずに行動するしかなかった。
あと…4分…
とりあえずホームに降り立ち、真っ先に最寄りのDeparture Boardを確認する。
自分の持っているチケットと照合して…
…なんだ…
同じホームか…
念のために近くにいた駅員さんに確認したところ、ちゃんとあっていた。よかった!
これで急ぐ必要がなくなったわけで。
安心した僕は、ついでに自転車用車両があるか聞いてみた。
列車の先頭か後ろなら広いスペースがあるそうだ。
でもどっちだったか定かじゃないと言っていたので、僕はさっきと同じ先頭車両で列車を待ってみた。


015.JPGLake District線は5両編成の短い列車だった。
英国の列車はみな新しいのか、すごく機能的で美しい。
新幹線のようなタイプがほとんどだ。
この列車も紫と白が基調になっていて、僕はとても気に入った。

先頭車両から列車に乗るとたしかに車いす用車両らしく、広いスペースがあった。
適当な場所に立てかけて近くの座席に座る。
この車両には大きな荷物を持ったおばあさんが一人だけだった。
これから湖水地方の友達とCaravanするらしい。
ちなみに英国ではキャンピングカーみたいな車で旅行することをキャラバンという。
僕がWindermereでサイクリングするんですと言ったら、パンクしたらどうするの?と聞かれた。
みんなまずはそれを心配するんだな。
ちなみに僕は知ってのとおり、自分でパンク修理する術がない。
だから「誰かに助けてもらいます」といったら「そううまくいけばいいけど」と言っていた。
加えて、いくつもの丘があるからがんばるんだよ、とも言われた。
そんなに高低差があるのだろうか…
このときの僕には想像上の計算でしかなかった。
どんなに坂がきついかは、数時間後に思い知ることになる。

718e5eda.jpegWindermereはこの路線の終点だ。
乗り換えの心配がなくなった僕は、再び窓の外の景色に見とれる。
どこまでも広がる草原にはのんびりと羊たちが草を食み、ぽつりぽつりと建つ家々はこの地方独特の様式だ。
ロンドンの家々はそのほとんどが煉瓦でできているけれど、この地方では平たい石を積み上げて作る。
煉瓦よりもさらに長持ちするのだろうか…1800年代の建物も町中で数多く見かける。
僕はこのDark Grayの家々がとても気に入った。
それに牧草地を区切る石積みの壁には何とも言えない風情があった。
どこを眺めてもファンタジーの世界に飛び込んだようで、僕は本当にこんな現実離れした場所に来てしまったのが信じられなかった。


026.JPG数個の小さな駅に停車したあと、列車はWindermereに到着した。
時刻は13:20頃。
とりあえず…何をするべきか。
ほとんどの乗客は小さなバスターミナルに停車していたバスに乗ってどこかに消えていった。
残された僕は…とりあえず駅前(といっても日本のような駅前を想像してはいけない)のベンチに腰掛け、
朝作ってきたサンドウィッチを頬張りながら途方に暮れたのだった。

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「イギリスは俺の嫁」をリアルで実現できたエリザベス一世を心の底から羨ましがっている。でもちょっと最近イタリア語に浮気中.
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今はロンドンでまったりと大学生やってるよ!趣味は英国内をチャリ旅行ひゃっほいn(´∇`)n 趣味は紅茶とお菓子を焼くこととヴァイオリン。そんなかんじでよろしく!

Just crazy for the UK more than anything alse. I envy Elizabeth I because she could got married with the UK!
I'm now a uni student in London. My hobbies are cycling, baking cakes and having tea and playing the violin :-)
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